ブロッコリーの有効活用と正しい保存方法

食材

ブロッコリーは11月から3月までが旬の野菜で、私たちの食卓によく上ります。皆さんはブロッコリーをどの程度活用しているでしょうか?花蕾だけを食べて、茎を捨ててしまうことはありませんか?

実は、茎にも多くの栄養が含まれているのです。この記事では、ブロッコリーの食べられる部分、生での利用方法、そして茹でたブロッコリーの最適な保存法を詳しくご紹介します。

ブロッコリーの葉と茎も活用してみませんか?

普段ブロッコリーを調理するとき、多くの人は花蕾の部分だけを使用して、葉と茎は使わずに捨ててしまうことがありますが、実はそれらにも栄養がたくさん含まれています。

ブロッコリーには、βカロテンやスルフォラファン、イソチオシアネートといった成分が含まれており、これらはがん予防や抗菌作用が期待されるだけでなく、ビタミンC、カリウム、カルシウム、αリノレン酸などと共に健康維持に寄与します。

特にイソチオシアネートは、辛味や苦味が特徴の大根や水菜だけでなく、ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の野菜にも豊富に含まれています。「台所の医者」とも称されるほど、非常に価値のある栄養素です。

そのため、ブロッコリーの葉や茎も積極的に食事に取り入れることをお勧めします。葉は炒め物、パスタの具材、スムージーに加えると良いですし、茎はきんぴら、ザーサイ、ナムル、野菜炒め、スープやポタージュの材料としても、甘みを感じられる美味しい料理に仕上がります。

ブロッコリーを使う際には、全ての部分を無駄なく活用し、料理のバリエーションを広げましょう。

生で楽しむブロッコリーの魅力とは?

通常、ブロッコリーは調理して食べることが多いですが、実は生での摂取も可能です。

生で食べる最大の利点は、加熱により失われがちな栄養素を全て保持できることです。特に水溶性のビタミンCやビタミンK、葉酸は生で摂取することで、その効果を最大限に発揮します。

ただし、ブロッコリーの花蕾部分は密集しており、残留農薬や虫がつきやすいため、生食に抵抗を感じる方もいるでしょう。

そうした場合は、花蕾は加熱して食べ、茎を生で楽しむのがおすすめです。茎を美味しく食べる方法としては、皮を薄く剥いて細かく切り、みじん切りの玉ねぎ、角切りのトマト、ペコロス、パプリカを加え、オリーブオイル、岩塩、アップルサイダービネガー、ブラックペッパー、ドライハーブのオレガノやローズマリーでマリネするのが良いでしょう。

もし生のハーブが手に入るなら、それを使っても美味しいです。ブロッコリーの茎は甘くて食べやすい部分です。

また、生のブロッコリーを食べるのが苦手な方は、ブロッコリースプラウトを試してみてはいかがでしょうか。これはカイワレ大根に似た外見で、市場でよく見かけるようになっています。

ブロッコリースプラウトはブロッコリーよりも約7倍多くのスルフォラファンを含んでおり、非常に栄養価が高いです。

ブロッコリーの最適な茹で時間

ブロッコリーを茹でるときは、栄養素の流出を最小限に抑えるために、茹で時間が重要です。長く茹ですぎると栄養素が水に溶け出してしまうため、短時間で素早く茹でることが推奨されます。

標準的な茹で方

ブロッコリーは花蕾を小房に分け、茎は皮をむいて適切なサイズに切ります。花蕾は事前に水洗いし、虫や汚れを落としておきます。

水1リットルを沸騰させ、塩小さじ1を加えた鍋に、まず茎を入れてから30秒後に花蕾を加え、さらに1分30秒で茹で上げます。合計約2分の茹で時間が基本ですが、もっと柔らかくしたい場合は1分長く茹でても良いでしょう。

茹でたブロッコリーは、栄養素の損失を防ぐために水に浸さず、ザルに上げて自然冷却させます。

電子レンジを使った蒸し方

電子レンジでブロッコリーを蒸す方法は、特に水溶性のビタミンやミネラルを効率的に保持するのに役立ちます。

ブロッコリーを適当な大きさに切り、洗った後に耐熱容器に入れます。容器に水大さじ1と少量の塩を加え、ラップをして600Wの電子レンジで100gあたり2分程度加熱します。たとえば、300gのブロッコリーを半分にして蒸す場合は、約2分30秒加熱することが適切です。

電子レンジの種類によって加熱の度合いが異なるため、竹串を使って固さを確認し、必要に応じて加熱時間を調整することが重要です。

ブロッコリーを長持ちさせる保存テクニック

ブロッコリーは常温での保存には不向きです。すぐに使わない場合には、乾燥から守るため湿らせたキッチンペーパーで包み、空気に触れないように保存袋に入れ、冷蔵庫で立てて保管するのが良いでしょう。

また、冷凍保存も効果的です。ブロッコリーは冷凍しても品質が保たれるので、冷凍食品としても人気があります。

生の状態で冷凍する場合は、ブロッコリーを房に分け、茎も調理しやすい大きさにカットします。

洗って汚れを落とした後、しっかりと水分を拭き取り、適量をラップで包んでからジップロックバッグに入れて冷凍庫に保管します。

茹でてからの冷凍も可能です。この場合、沸騰した塩水で30秒ほど茹で、やや固めに仕上げるのがコツです。

茹でたブロッコリーは、水っぽくならないようにするために、しっかり水切りをしてからキッチンタオルで余計な水分を除き、密封容器やジップロックバッグに入れて冷凍します。

調理する際は、解凍せずにそのまま使用できるため、非常に便利です。

まとめ

ブロッコリーは、花蕾のみならず葉や茎も含めて全体が食用に適していることが分かっています。また、生での摂取も可能です。

栄養価が高く、βカロテン、ビタミンC、イソチオシアネート、スルフォラファン、αリノレン酸などを含むブロッコリーは、生で食べることでこれらの成分を最も効率よく体に取り込むことができます。

農薬や虫、汚れが気になる場合、花蕾や葉は加熱して調理し、茎は生で利用すると良いでしょう。これにより栄養素を均等に摂取することが可能です。

加熱調理する際には、600Wの電子レンジで100gを2分間加熱するのが最も効果的です。また、水での茹で方では、栄養素の流失を防ぐために茹で時間を2分以内に抑えることが重要です。

保存に関しては、生のまま冷凍保存する方法が最も効果的です。これは、茹でた場合に比べてブロッコリーの固さを保ち、水分の吸収を防ぐためです。生の状態で冷凍することをお勧めします。

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