お正月になるとよく見かける「数の子」。あのぷちぷち食感、クセになりますよね。でも実際に買ってきた数の子を調理しようとすると「これ…塩辛すぎる!?」と驚いたことはありませんか?
実は、数の子には「塩抜き」という大切な下ごしらえがあるんです。とはいえ、やり方を知らないと難しそうに感じてしまうもの。でも大丈夫、このページでは、なぜ塩抜きが必要なのか、どんな方法があるのか、失敗しないコツをわかりやすくご紹介しています♪
「真水じゃだめなの?」「時短でできる方法ないの?」といった疑問にもお答えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそも塩抜きは必要?知っておきたい数の子の基本
おせち料理やお祝いの席でおなじみの数の子。ぷちぷちした食感と上品な味わいが魅力ですが、実は買ってきた状態ではそのままでは食べられないことが多いんです。市販されている数の子の多くは、保存性を高めるために「塩漬け」にされており、そのまま口にすると塩気がとても強くて、思わず顔をしかめてしまうほどだったり、特有の苦味を感じることもあります。
そういった理由から、食卓で美味しく楽しむには「塩抜き」というひと手間が欠かせないんですね。ちょっとした下ごしらえですが、この塩抜きを丁寧に行うことで、数の子本来の風味や食感がぐっと引き立つんです♪
数の子の塩漬けとは?どんな状態で売られてるの?
数の子は、ニシンの卵をたっぷりの塩で漬け込んだ保存食品です。塩漬けにすることで長期間の保存が可能になり、特にお正月前などの時期にはスーパーなどでよく見かけます。市販されている数の子は、開封したときに表面に白い塩の結晶がびっしりとついていたり、乾いたように見えることがありますが、これは長時間塩に漬かっていた証拠なんです。
また、袋の中に塩がごっそりと入っていたり、水分が少なくカチカチに感じるものもありますが、それがしっかり塩漬けされた状態。こうした数の子を美味しくいただくためには、丁寧な塩抜きがとても大切になってくるんですよ。
塩抜きしないとどうなる?苦味や食感への影響
塩抜きをせずにそのまま食べてしまうと、想像以上に強烈な塩気が口の中に広がり、本来の味わいがまったく感じられないほどになります。加えて、渋みや苦味が舌に残ることがあり、「あれ?こんな味だったっけ?」とがっかりしてしまうことも。食感もごわごわしてしまい、ぷちぷち感が半減してしまうことがあります。
数の子本来の魅力は、ほどよい塩気と、噛んだときの小気味よい食感にあります。それを最大限に楽しむには、塩抜きを丁寧に行うことがとても大切なんですね。ひと手間かけるだけで、ぐっと美味しさが引き立ちますよ♪
塩水を使う理由とは?真水と比べたときの違い
「塩を抜くのに、どうして塩水を使うの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。真水の方がよく塩が抜けるんじゃないの?と感じるかもしれませんが、実は塩水を使うことこそが、数の子の美味しさをキープするための大事なポイントなんです。
塩水を使うことで、数の子の内部にある旨み成分が急激に抜け出すのを防ぎながら、外側の塩分をゆっくりと取り除くことができるんです。結果として、数の子の自然な風味や食感を損なうことなく、バランスの取れたまろやかな味わいに仕上がります。
つまり、塩水を使った塩抜きは、ただの工程ではなく「美味しさを保つための知恵」なんですね♪
塩水を使うと味がまろやかに保たれる
真水だけで塩抜きしてしまうと、塩分が急激に抜けてしまい、数の子に含まれる旨み成分まで一緒に流れてしまうことがあります。そうなると、せっかくのぷちぷち食感も味気なくなってしまいがちです。塩水を使うことで、塩分がゆっくりと時間をかけて抜けていき、味のバランスを保ちながら自然な風味をキープできるのがポイントなんです。
この「ゆるやかな塩抜き」によって、食感もほどよく残り、塩加減もちょうどよくなるため、数の子本来の美味しさが最大限に引き出されるんですよ。
塩水の濃度の目安と、家庭での作り方
目安としては、水1リットルに対して塩大さじ1(約15g)程度がちょうどよい濃さとされています。これは、あまり濃すぎず薄すぎず、塩抜きをじんわりと進めるのに適したバランスなんです。たとえばボウルやタッパーにこの塩水を用意し、そこに数の子をしっかり浸してあげましょう。
数時間おきに塩水を新しく作り直し、2〜3回ほど水を替えるのがポイント。塩水を交換することで、溶け出した塩分が再び数の子に戻るのを防ぐことができ、仕上がりがよりスッキリとした味わいになりますよ。
数の子の塩抜き方法|丁寧派も時短派もOK!
忙しい日常の中で、じっくり時間をかけて下ごしらえするのはなかなか難しいもの。でも、ちょっとした工夫で、どんなタイミングでも美味しく塩抜きができるんです。
ご家庭のスケジュールや使いたいタイミング、そして「じっくり味わいたい派」なのか「手早く仕上げたい派」なのかによって、塩抜きの方法を使い分けられるのが嬉しいポイント。
ここでは、そんな2つのパターンに分けて、丁寧に解説していきますね。どちらの方法もとっても簡単なので、ぜひ気軽に試してみてください♪
丁寧派:ゆっくり塩気を抜いて旨みを引き出す方法(200g目安)
- 数の子をさっと水で優しく洗い、表面についた余分な塩を軽く落とします。
- ボウルに塩水(水1L+塩大さじ1)を用意し、そこに数の子を静かに入れます。数の子が重ならないように広げてあげると、塩が均等に抜けやすくなります。
- 冷蔵庫で保存しながら、5~6時間おきに塩水を新しいものに交換します。この塩水交換を2~4回程度行い、合計で12~24時間ほどかけてじっくりと塩を抜いていきましょう。
この丁寧な方法をとることで、数の子本来のコクや旨みをしっかり残しつつ、まろやかで上品な味わいに仕上げることができます。時間に余裕があるときには、ぜひ試してみてほしい方法です♪
時短派:急ぎたいときのスピード塩抜きテク
- ぬるめの塩水(30~35℃)を使うことで、塩が抜けやすくなります。水温がやや高いことで塩の溶け出しが早くなり、時短につながります。
- 1~2時間おきに塩水を取り替えるのがコツ。できれば3~4回ほど交換すると、よりムラなく塩を抜くことができます。
- 合計で4~6時間ほどで塩抜きが完了しますが、途中で味見をして調整すると失敗しにくくなります。
「今夜すぐ使いたい!」「おもてなしに間に合わせたい!」というときにぴったりな、スピーディーに美味しさを引き出す便利なテクニックです。
塩抜き後に気をつけたいこと
塩抜きが終わったら、いよいよ数の子を美味しく味わうための仕上げのステップです。ここまで丁寧に塩を抜いたからこそ、最後のひと工夫で味や食感がさらに引き立ちます。
数の子はとても繊細な食材なので、扱い方ひとつで仕上がりに差が出ることも。薄皮の処理や保存方法を少し意識するだけで、より美味しく、長く楽しむことができるようになりますよ♪
薄皮の取り方と仕上げのコツ
塩抜きが終わったあとは、数の子の表面にある薄皮を取り除く作業を行いましょう。これは食感を良くするための大切なひと手間です。やり方としては、数の子を手に取り、爪の先や竹串の先端などを使って、薄皮の端を少しめくります。そして、やさしくゆっくりと引っ張るようにして剥がしていくと、破れにくく、きれいに取れます。
もしうまくつかめない場合は、水の中で軽くゆするようにすると、皮がふわっと浮いてきて剥がれやすくなります。ただし、無理に引っ張ったり、力を入れすぎると数の子が崩れてしまうこともあるので、あくまでやさしく丁寧に扱ってくださいね。
保存方法と賞味期限の目安
塩抜きした数の子は、必ず密閉できる清潔な保存容器に移し替えて、冷蔵庫で保存するようにしましょう。保存の際は、できるだけ空気に触れないようにするのがポイントです。乾燥や酸化を防ぐことで、風味をしっかりとキープできます。
また、冷蔵保存であっても、あまり長く置いておくと食感が落ちてしまったり、風味が損なわれることがあるため、できるだけ新鮮なうちに楽しむのがおすすめ。目安としては2~3日以内に食べきるのが理想です。
もし食べきれなさそうな場合は、味付けして漬け込んでしまう方法もあります。そうすることで日持ちが少し延びることもありますよ。
塩抜き済み商品との違いとは?
スーパーなどで見かける「塩抜き不要タイプ」は、パッと使えてとても便利ですよね。忙しい時や料理初心者の方にとってはありがたい存在です。ただし、自分で丁寧に塩抜きした数の子と比べてみると、やはり風味や食感の面で少し物足りなさを感じることもあります。
市販の塩抜き済み商品は、大量に処理されているためか、旨みがやや薄くなっていたり、食感が柔らかすぎると感じる場合も。その点、自宅で時間をかけて塩抜きした数の子は、ぷちぷち感や自然な塩加減がしっかり残っていて、口に入れた瞬間に違いがわかるほどです。
手間をかけたぶん、美味しさもひとしお。特別な食卓には、ぜひ自分で塩抜きした数の子を味わってみてくださいね♪
数の子の塩抜きに関するよくある質問Q&A
Q. 塩抜きの水が濁ってきたけど大丈夫?
A. 一度目の塩抜きの水が少し濁ってしまうのはよくあることで、数の子に付着していた塩や汚れ、薄皮などが溶け出しているためです。特に異常なにおいがしない限りは問題ありません。ただし、明らかに濁りが強い・どろっとしている・生臭いにおいがする場合は、傷んでいる可能性がありますので、注意して観察しましょう。
Q. 塩抜き後に味がしないのはなぜ?
A. 塩抜きの時間が長すぎた場合、数の子の中に含まれる旨み成分まで抜けてしまうことがあります。その結果、味がぼんやりとしてしまい、物足りなさを感じてしまうのです。次回は、塩水の濃度を少し上げたり、塩抜きの時間を短めに調整するなどして、好みの塩加減になるよう工夫してみてください。
Q. 塩抜き中に冷蔵庫で保存していいの?
A. はい、大丈夫です。特に夏場など室温が高い時期は、雑菌の繁殖を防ぐためにも冷蔵庫で保存するのがおすすめです。ただし、冷たすぎる水では塩が抜けにくくなるため、最初の数時間は常温で塩抜きを始めて、途中から冷蔵庫に移すという方法も効果的です。
Q. 塩抜き後はどのくらい日持ちするの?
A. 一般的には冷蔵保存で2~3日が目安とされています。時間が経つにつれて風味や食感が落ちていくので、なるべく新鮮なうちに食べ切るのが理想です。使い切れない場合は、だしや調味液に漬けて味付けすることで、保存性が少し高まりますよ。
まとめ|数の子の塩抜きをマスターして美味しく楽しもう
数の子は、ほんのひと手間をかけるだけで、見違えるほど美味しさが引き立つ食材です。塩抜きのポイントさえきちんと押さえれば、渋みやしょっぱさを防ぎながら、ぷちぷちとした歯ごたえと自然な旨みを存分に楽しむことができます。特に塩水を使った塩抜きは、風味を損なわずに味のバランスを保つための大切な工程です。
そして、丁寧に下処理された数の子は、見た目も美しく、料理全体の品格をぐっと高めてくれます。お正月の一品としてはもちろん、普段の食卓や晩酌のおともにもぴったり。工夫次第でさまざまな料理にアレンジできるのも魅力のひとつです。
ぜひ今回ご紹介した方法を参考にして、ご家庭でも数の子の美味しさを存分に味わってみてくださいね♪

