小松菜は中華の炒め物、日本のお鍋、また西洋料理のサイドディッシュとしても活躍する、とても使い勝手の良い野菜です。一年中簡単に手に入るハウス栽培が一般的で、利用者にとっては非常に便利です。ただ、葉物野菜特有の問題として、下処理、特にあく抜きが挙げられます。
この記事では、小松菜のあく抜きが実際に必要かどうかを検証し、必要な場合の手軽な方法をご紹介します。私自身も試してみて、あく抜きの時間を効率的に短縮する方法を見つけました。
この情報があれば、小松菜を使った料理にもっと手軽に挑戦してみたくなるはずです。
小松菜のあく抜き、本当に必要?
葉もの野菜の下処理で一番気になるのがあく抜きですが、特に小松菜ではどうでしょうか。
例えばホウレン草は、あく抜きをしないと調理時に苦味が出やすく、これが料理全体の味を損なう原因になります。
しかし、小松菜については事情が異なります。ホウレン草に比べて小松菜のシュウ酸含量は少なく、ホウレン草ほど厳密なあく抜きの必要はありません。
小松菜のあく抜き、いつも必要なし?
小松菜のあく抜きが常に不要とは限りません。季節によって扱いが異なるため、注意が必要です。
特に、12月から翌年3月は小松菜の最も良い季節とされ、この期間は冬に収穫されることが多く、あく抜きの必要性が低くなります。
それでも、旬外の季節では苦味が出ることがあるため、苦味が気になる場合は簡単なあく抜きを行うことをおすすめします。旬の時期でも苦味が感じられることがありますので、完全に省略するのではなく状況を見て判断しましょう。
ホウレン草と異なり、常に下茹でする必要はありませんが、簡易的なあく抜き方法については次の説明で詳しくご紹介します。
小松菜の簡単なあく抜き方法
小松菜のあく抜きを手軽に行う方法は、水に数分間つけるだけです。「ただ水につけるだけで効果があるの?」と思うかもしれませんが、シュウ酸というえぐみの原因となる物質が水に溶けやすいため、これで十分です。
小松菜を水に浸すだけで、シュウ酸が抜けて下茹での必要がなくなります。
もし、それでも手間に感じる場合は、小松菜を調理する前にしっかりと洗うだけでも、あく抜きの効果を得られます。
一方、ホウレン草はシュウ酸が多いため、水につけるだけでは不十分です。ホウレン草は下茹でを行うことで効果的にあくを抜くことができます。
小松菜は水につけるだけ、ホウレン草は下茹でが必要という点を覚えておくとよいでしょう。
小松菜を使った料理のコツ
これまでお伝えしてきた小松菜の下処理に続き、あく抜きをうまく行うためのポイントを紹介します。
水につけすぎないようにする
小松菜を水に長く浸すと、苦味だけでなく、大切な旨味も失われてしまいます。適切なのは数分間のみ浸けることです。
水気をしっかり取る
あく抜きを行った後の小松菜は、炒める前に過剰な水分をしっかり取り除くことが重要です。水分を絞り、さらにキッチンペーパーでしっかり拭き取ることで、炒め物の際の食感が良くなります。
サラダに使用する場合も同様に、しっかりと水気を取ることでシャキシャキ感が増します。
加熱は短時間にする
小松菜に含まれるビタミンCなどの熱に敏感な栄養素を損なわないよう、加熱は最後にしましょう。他の食材がほぼ調理された段階で小松菜を加え、短時間で火を通すのが最適です。これにより、栄養素を最大限に保ちつつ、美味しく仕上げることができます。
まとめ
この記事では、小松菜のあく抜きや調理時の注意点について詳しくご紹介しました。
・小松菜はシュウ酸が少ないため、12月から3月の旬の時期にはあく抜き不要
・あく抜きが必要な場合は、水に数分間浸すだけでOK
・調理時は水気をしっかり取り、炒め物では最後に加えて短時間で仕上げる
小松菜は白米やパンからは摂れないビタミンCが豊富で、美容や健康に役立つ優れた野菜です。調理が簡単でさまざまな料理に使えるので、ぜひ日々のメニューに取り入れてみてください!